耳鳴り後の耳痛に対する鍼治療で、効果があったものをレポート代わりに致します。
患者様の耳鳴り自体が中々良くならず、色々と勉強して行くうちに顎関節に注目しました。最近、本当に顎関節ばかりです。。ですが、セオリー通りの施術がああまり通用せず、闇雲に勉強する日々でした。ひょんなことから、あるポイントを見つける事が出来ました。
ここは、かなり酷い首凝りの患者さんに鍼をしていた部位です。肩が凝ってくると息苦しいと言う症状でしたので、首の横や前側に鍼をしていた際に、耳の中に響くと言うポイントがありました。ちなみに、ここにツボの名前はありません。
耳の中には、『ツチ骨』『キヌタ骨』『アブミ骨』と言う3つの骨があり、内耳と言われるエリアをとなっています。ここには、聴覚、平衡感覚を司る神経繊維があります。この『内耳』に繋がっている骨が、下顎骨です。今回の首凝りの患者様の感覚と、解剖学的な下顎骨との密接な関係が結ばれました。早速耳痛の患者様に施術したところ、少し改善がみられたようです。また、鍼が終わった時の感覚も少し違っていて、の奥首が動きすぎて定まらないような感覚だとおっしゃっていました。『顎二腹筋』と言う、顎をスライドさせる筋肉の凝りが良くなった為だと思われます。
問題は、この『顎二腹筋』の刺す時の深さです。深ければそれだけ刺激も強いので、かなりの時間をかけてゆっくりと施入する必要があります。今回の耳痛の患者様も刺激の強い鍼が苦手でしたので、じっくりと時間をかけて施術致しました。すると、痛みもなく深い部位まで刺激することが出来ました。
後日ご連絡をいただきました。痛みの波はあるものの、ない日や調子が良さそうな日が少し出てきた様子でした。一歩前進したような感じで、光が見えたのかなと思います。
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